ということで、カーナビでYoutubeを見るためにHDMIを使った接続をしてみよう、ただし480pなどの解像度もサポートされているようにしたい、ということで値段も手頃なAnycastを導入してみることにしました。ここからはかなり技術の話になりますので難しい表現が出てくるかもしれません。
Anycastの購入
つまりこれですね。
ただし、ある理由で購入には踏み切りづらいものがあります。というのも、
- そもそも中国製で信頼していいのか悪いのか不明
- 購入するサイトや発送元によっては互換品や偽物をつかまされる可能性がある
- 正式な型番が何かが書かれていない場合があり、手元に届いたときに初めて型番がわかることがある
というものです。こればっかりはどうすることもできないかな、と思います。とりあえず上の画像のリンクで購入した場合は「私が購入した場合」はこれになりました。
「Anycast M18 Plus」というものです。安定版がM9 Plusだったのでそれになるのかな~と思ったらこれでした。M9 Plusより新しい世代ですので性能がよいことを期待しましょう。あと、金額も(現在は)2,200円ほどですので怪しげなサイトでもない限りはほしい場合は買ってみてもよいような気はします。自己責任ですが。
Anycastとは
ここで、Anycastについて確認しておきましょう。単純にいうと「Wi-FI経由でHDMIの信号を受信する端末」だと思えばよいです。現段階でスマートフォンと画像を送受信する場合は
- Miracastを使う(Androidの場合)
- AirPlayを使う(iOS系の場合)
- GoogleHome経由でChromecastに接続する(Android,iOSともに可能)
といったものがあります。Anycastはこの全てに対応している…型番があります、というところです。型番によっては対応してないものがあったり、これらの接続の待ち受けを手動で切り替えたり、4Kまで対応していたりしていなかったり、とかなりブレがあります。なのでそこまで考えて購入するのであれば型番を指定できるサイトを使うべきかな~というのが実情です。
Anycastに接続してみる
使っている端末がAndroid系なので、Miracastの機能を使って接続してみました。セットアップなどは次のようになります。
- Anycastに付属のケーブルを接続する
- AnycastのHDMI端子をディズプレイなどに接続する
- AnycastのUSB端子を電源に接続する
- しばらく待つとディスプレイに待機画面が表示される
- スマートフォンの端末などでWi-Fiを有効にするとAnycastの端末が見える(待機画面に端末名が表示されている)ので、そのWi-Fiに接続する
- パスワードを入力する(初期パスワードから変更した場合でも待機画面に表示されているパスワードを入力すればよい)
- Wi-Fiを接続した端末でブラウザを開き、待機画面に表示されているIPを直接入力する
- 設定画面が表示されるので必要な設定を行う(特にこの後でカーナビに接続する場合は画面解像度の設定を忘れないこと)
- Wi-Fiの接続を切断する
- 画面を表示したい端末の設定からMiracastの機能を検索して接続する
- 画面に端末の画面が表示される
という流れです。ちなみにMiracastに相当する機能の名前は端末によって異なるらしく、Xperia系では「スクリーンミラーリング」、Zenfone系では「PlayTo」という名前になっているようです。
端末によってAnycastで動画再生をしたときの状態がかなり異なる
どちらかというとこの話が今回のメインです。まず、Miracastの機能は端末のパワーをかなり使うらしく、多少古い端末だったり、解像度が高めに設定されていると送受信が間に合わなくなり、音が飛んだり画像が飛んだりしてしまいます。ある程度力がある端末でやりましょう。
そしてAnycastが「スマートフォンなどの端末の画面を表示するもの」、ということから来る悲しい性質があります。その性質とは、次のようなものです。
- Anycastの出力はアスペクト比が16:9を想定している(480p、720pなど)
- 端末のアスペクト比が16:9でない場合、Anycastはレターボックスやピラーボックスにより、多少表示領域を削っても元の端末のアスペクト比の表示となるようにする
- ここに(例えば)16:9の動画を表示しようとすると端末側はレターボックスやピラーボックスにより端末の画面に合うように表示する
- ところが、Anycast側にはすでに端末の画面を表示するためのボックスが入っているため、動画が画面全体に表示されず、中央に少し小さめに表示されてしまう
おまけにカーナビの画面側のアスペクト比も16:9でない場合はレターボックスとピラーボックスが何段階にも挿入されて動画が中央に小さく表示、という現象が発生してしまうことが発覚しました。
簡単にどうにかできる方法としては「端末自体が16:9のアスペクト比のものを使う」です。こうすれば少なくても端末からAnycastの段階で画面が小さくなることは防げるので多少ましになります。
ちなみにこれが検証段階でわかったので、Youtube用の端末も用意する必要もあることを考えて、(私の中では)現役を引退していたZenfone3が復活する、という事態になったわけです。何じゃそりゃ…
Youtubeでの検証はまだ
適当なデータ通信用SIMを契約して入れてあげれば完成なのであとは処理能力との釣り合いがどうなっているか、というところですか…。