問題を公開してから1ヶ月がたちましたし、10000アクセス記念も含めまして解答編を公開します。
ちょっとした数学の遊びの解答編です。
面倒なので汎用に答えていきましょう。解説はまとめてします。
まずは解答が選択式となっているものだけ解答を
一応以下で出てくる「恐怖のn」について再度ルールを書いておくと、
- プレーヤーは先手、後手の二人
- まず、先手は1から始まるm個までの連番数を言う
- 後手番は先手が最後に言った次の数からm個までの連番数を言う
- 先手番は後手が最後に言った次の数からm個までの連番数を言う
- この動作を先手番と後手番で交互に行う
- 最後にnを言わされた方が負け
となります。(なお、どうでも言いようで良くないですがです)
「恐怖の30」は上で定義した「恐怖のn」でとしたものです。
で、解答ですが
1. 恐怖の30は先手必勝か後手必勝か
Ans(1). 先手必勝
2. 恐怖のnで先手番がmを、後手番がn(>2m)を決めることができる場合、このゲームは先手必勝、後手必勝、もしくは引き分けのいずれであるか。
Ans(2). 後手必勝
3. 恐怖のnで先手番がnを、後手番がm(<n/2)を決めることができる場合、このゲームは先手必勝、後手必勝、もしくは引き分けのいずれであるか。
Ans(3). 先手必勝
先手必勝および後手必勝の解答はこうなります。
なぜこのようになるか
以降は数学的な話になるので恐怖の30で先手が絶対に勝つための方法のみを知りたい場合はこのセクションを飛ばしてもかまいません。
これについては恐怖のnの初めの問題文
後手番がn,m双方を決めることができる場合、後手必勝となるためにはこれらにどのような関係がなければならないか。
を説明(証明)することで解説しましょう。
前提条件
まず、自分が後手であるとし、以降先手番と後手番(もしくは相手と自分)が一回ずつ終わった状態を「1ターン経過」と表記します。恐怖のnの前提条件より、
- 相手が1進めたとすると自分は1~m進めるのでこの場合1ターン経過で2~(m+1)進む
- 相手が2進めたとすると自分は1~m進めるのでこの場合1ターン経過で3~(m+2)進む
- ・・・
- 相手がm進めたとすると自分は1~m進めるのでこの場合1ターン経過で(m+1)~(m+m)進む
となります。つまり1ターン経過によって(後手状態となっている)プレーヤーが「確実に進めることができる数」は(m+1)となります。それ以外の場合「相手が確実に(m+1)を進めることができる」ため、その時点で状態が入れ替わったと考えることができます。このため、この数以外は無視することができます。
任意のターン数経過後
自分が後手である場合、1ターン経過で進むことができる数はなのでkターン経過で進む数は
となります。
後手の勝利条件
最後にnを言わされた方が負け、つまりn-1まで進めることができれば後手(自分)の勝利となるので
であれば後手は勝利することができる(kターンで自分はn-1を宣告することができる)というわけです。
逆に言うとこの条件にない時は
となっているはずなので、先手番は一度l進めれば(1)式の状態で自分が後手番となって進める状態と同じになるので先手が勝利することができるというわけです。
選択問題の解答を説明
2. 恐怖のnで先手番がmを、後手番がn(>2m)を決めることができる場合、このゲームは先手必勝、後手必勝、もしくは引き分けのいずれであるか。
後手番がnを決めることができるなら(1)式でk=2としてnを決めることができるで後手必勝。
3. 恐怖のnで先手番がnを、後手番がm(<n/2)を決めることができる場合、このゲームは先手必勝、後手必勝、もしくは引き分けのいずれであるか。
先手番がnを決めることができるならn-1に2より大きい素数を選択する(つまりnに2より大きい素数+1を選択する)。
このとき、(1)式を満たすことができるkはn-1が素数なので1以外ないが、1を選択すると
を満たすmが存在しないため(1)式を満たすk,mは存在しないことになる。
よって(2)式のようになるため先手必勝。(なお、n-1に2(nに3)を選択してしまうと
で(1)式および問題式を満たしてしまうため除外)
1. 恐怖の30は先手必勝か後手必勝か
解答1
30は29+1であり29は素数なので3.より先手必勝
解答2
(1)式を満たすkは存在しないため先手必勝
恐怖の30攻略法
攻略法も何もあったものではないのですが、一応書いておきます。おそらく説明しているサイトはいくつもあるでしょうが・・・。
- 先手番を必ず取ること(先生なんかが先手番で常に始める、など)
- まず初めに「1」のみを宣告
- 以降自身が宣告した数に4を足した数を次に宣告する(5,9,13,・・・)
- これで29までいって勝利
- なお、後手番となってしまった場合普通は負けるが、相手がこの状態を崩した場合即座に次の4の倍数+1を宣告することで3.の状態にすることができる
ちなみに小学生の先生などでこの遊びをする場合は先手が絶対にとれる環境を作れるので児童相手にはいい遊びになると思います。また中学生でこの法則を知らない場合は数学の授業中に「どういう法則があるか」を考えさせる、というのも楽しいと思います。
30を言ったほうが勝ちというゲームなら知ってる
勝ち方はわかんない
でもじゃんけんで勝ったら抜ける、も、負けたら抜けるも同等のゲーム内容になるから
きっと30言ったら勝ちも言ったら負けも同じようなゲーム内容で同じような戦略になるような気がする
あと人数が増えたときの攻略法とかむしろ知りたい(先生がやるならむしろそうでしょう)
ついでだからおいらからも宿題だしとく(勝手に)
この手のやつはどっちみち先手必勝になるので
逆に後手必勝になる、という前提のゲームがあるとしてそんなゲームのルールを考えてほしい