ここで止まっているのが鍵です。
Windows版のHandBrake0.9.9はQuickSyncVideoにベータ対応しているらしい
「らしい」なのは検証ができないからです。ちゃんと更新履歴にはそのことが書いてあるのでたぶん対応しているはずです。
ある時期までQuickSyncVideoを使う条件がかなり厳しく、SDKの規約関係で使えなかったのですが、規約が改定されてフリーのエンコーダでも使うことができるようになったようです。
で、私がかなり勘違いしたのはこれがLinuxでもできるのでは?と思ったのですが、ちゃんと対応OSに「Windows Vista/7/8」の文字があり意味がないことが発覚。
HandBrake0.9.9 GUI版にはGTK+2.24以降が必要
この条件がCentOS6.3系ではほぼ満たせません。CentOS6.3で供給されている安定版はGTK+2.18系であり、やっかいなことに2.24以降からの機能であるGtkComboBoxTextを使っています。
基本的にHandBrake GUI版のコンパイル環境として想定しているのはUbuntuやFedoraなどパッケージがそれなりの更新頻度で出てくるものと言うことらしいです。
ちなみに、HandBrakeCLIについてはCentOS6.3でもビルドが可能です。ただ、こちらを使うとffmpegとの差がわかりにくいのと、エンコードの設定はやはりGUIからやった方がわかりやすいです。
私の場合はVNC経由で設定を行うのでGUI版がないとちょっと厳しいな~というところです。
で、無理矢理コンパイルしようとして失敗
無理矢理コンパイルしようとしていろいろと試してみましたが・・・
まずは「GTK+2.18のコードにGTK+2.24のGtkComboBoxText関連のコードを移植する」をやってみましたが、まず失敗。
GtkComboBoxTextが2.24以降で変更されたGtkComboBoxのコードを使用していて、そちらも移植すると別の部分までコンパイルエラーを起こしてしまい、手の出しようが。
次に「GTK+2.24のコードをコンパイルできるように各ライブラリを更新する」とやってみましたが、こちらは断念。
不可能ではないと思うのですが、GTK+にまつわる各パッケージを削除して・・・と思ってyumに削除指令を出してみるとさすがにGNOMEの中枢やkernel関連まで削除の影響が及ぶことが発覚。
GTK+を使うために必要なライブラリそのものは作成可能だと思われますので無理矢理上書きでインストールできないことはないと思いますが、これらのライブラリの更新でGUI環境の安定が損なわれる可能性がかなり大きい、という結論が。
安定性を求めるためにCentOSを使っているのにその部分を上書きしてしまうと本末転倒だと思います。
やってみた人がいれば是非報告をいただければ、と思います。
結局元に戻して終了
ということに。
なお、HandBrake0.9.9のビルドは0.9.8とちょっと違っています。
というのも、0.9.8はmakeの段階でダウンロード+ビルドを行うのに対して0.9.9はconfigureの段階でダウンロード+ビルドが行われてmakeをする必要がない(make installだけ)という状態になります。
妙な変更点ですが、まあそこまで気にする必要はないでしょう。
Linux上でQuickSyncVideoを使えるソフトは・・・
出てくるのでしょうか?というかこの段階であるのでしょうか?
もう少し調べてみないと何ともいえませんね。