ということで、またもや確率ネタです。今回もおそらく数Aレベルで分かる話になっています。単純にこの記事を書いている8月末現在でMEGA BIGは一回も1等が出ていません。一応当たれば12億円となるだけのキャリーオーバーがたまっていますが…。この記事を書いている今週末には台風が来る予想になっていると言うことで、もしかすると試合が中止になって確率が上がり、当選者が出るかもしれませんので書いています。それが自分だとうれしいのですが…。
まあ、それはさておき。これを確率的に追いかけてみるとMEGA BIGの確率がBIGなどに比べるとかなりやばいということが分かる、という話です。抽選方法が出た時点から「最低でもキャリーオーバーがたまって12億円の払い戻しができるようになるまで行かないと割に合わない」とは言われていました。そして人によっては機械のランダムに何かあるのでは?と疑いたくなる人もいるかもしれませんが、これを数学的に解いていきます。
結論としては「十分にあり得る状態」であるといえそう
計算結果は8月末の状態で約16.5%の確率で「ここまで1等が一つも出ない」と出ています。16.5%といえば1/8より大きいですのでそれなりにあり、というところでしょうか。個人的にはもっと低い状態、だいたい10%を切るくらいのところで、「珍しいくらい」と書きたかったのですが…。ちなみに厳密にしたいのであれば検定を行うべきなのでしょうがそれは省略しています。この時点で確率として極端に低いわけではないですので。
くじの確率の前提知識
一般的な「偏りのない場合」で単純に当たりか外れかを考えるだけのくじについて考えます。くじのパターンがn通りで当たりがh通りとする場合、
1本引いてそれが当たりの確率:h/n
1本引いてそれが外れの確率:1-(h/n) [余事象の確率]
くじを確認したら戻す(復元抽出)とき、m本引いてすべて外れの確率:(1-(h/n))^m [反復試行の確率]
これと「独立な試行において2つの事象が同時に起こる確率はそれぞれの確率の積になる」を使うと今回目的の確率を出すことができます。
問題はMEGA BIGの確率が小さすぎる点
通常のMEGA BIGにおいて、くじのパターンは4^12通りとなるので、計算すると16777216通りとなります。BIGの3^14通り=4782969通りに対して約3.5倍という状態となり、かなり厳しい確率になっています。確率の減少度合いと1等金額の上昇が微妙に釣り合っていないんですよね…。なので「キャリーオーバーがたまるまで割に合わない」となるわけですが。これに追加してBIGより購入口数が少ないことも響いて、こんな感じの表ができあがります。
確率計算をしてみると…
こんな感じの表になります。
回数 | 総口数 | 欠試合数 | パターン数 | 1等なし確率 |
1154 | 1817907 | 0 | 16777216 | 89.73% |
1158 | 964243 | 0 | 16777216 | 94.41% |
1164 | 681109 | 0 | 16777216 | 96.02% |
1165 | 738106 | 0 | 16777216 | 95.70% |
1166 | 766803 | 0 | 16777216 | 95.53% |
1167 | 979506 | 0 | 16777216 | 94.33% |
1168 | 929445 | 0 | 16777216 | 94.61% |
1169 | 1288401 | 0 | 16777216 | 92.61% |
1170 | 1301594 | 0 | 16777216 | 92.54% |
1172 | 1277528 | 0 | 16777216 | 92.67% |
1174 | 1364647 | 1 | 4194304 | 72.23% |
1175 | 943168 | 0 | 16777216 | 94.53% |
1176 | 1228281 | 0 | 16777216 | 92.94% |
1178 | 1514454 | 0 | 16777216 | 91.37% |
1180 | 1460009 | 1 | 4194304 | 70.60% |
1181 | 962565 | 0 | 16777216 | 94.42% |
1182 | 1149320 | 0 | 16777216 | 93.38% |
1183 | 2402965 | 0 | 16777216 | 86.66% |
連続1等不当選確率 | 16.49% |
口数については公式発表のページより持ってきています。計算はExcel任せですが、一応関数電卓でも計算させてありますので数字に間違いはないと思います。あと、一部の回で試合が中心になった影響でくじのパターン数が減少したものがあるのでそれも加味しています。(詳しくは前のページを参照)
そうだとしても、1等が出ない確率が各回単体で見るとでかなり高いのが分かります。総口数が(パターン数に対して)少ないため、BIGのように毎回出るか?出ないか?という感じにならないわけですね。試合が中止になればちょっとましになりますが、それでも70%以上の確率で1等はでない、という状態になっているようです。これだとくじのパターンを決めるアルゴリズムは公平だとしても、当選が出るのはそれなりに珍しい、という結論に至るかと思います。
まあ、口数を公式発表から持ってこなくてもここまでのキャリーオーバーの金額およびそれぞれの分配率から大体の確率は計算可能です。試合の中止による確率上昇は加味できませんが。
早く1等を見てみたい…
さすがにここまで1等当選が出ないのは予定外なのかもしれません。CMもそれなりに打ち始めているようですし、その影響で最新回は今までの中で総口数が最も多くなっているため、1等が出ない確率は多少下がっています。これくらいの口数があり、かつ1試合中止になれば当たりも見込めるのではないでしょうか。という希望的な観測を書いて終わりにしたいと思います。