真面目に48TBファイルサーバを構築してみる(1) 構想編

個人的な、というより今やっている仕事の関係でコロナに感染するわけにはいかない、ということでStayHomeな夏になりそうです。そのため、PCを組み上げるにも秋葉原や日本橋などの電気街に出向いて自分の目で見て購入する、ということが一切できないため、基本的に通販で購入することになる、という悲しい状態です。まあ、それは置いておいて。

今回の連載は自分が3月に書いたRAID6を使った48TBファイルサーバを構築するなら何が必要?の記事を見ながら本格的にパーツやらを購入してファイルサーバを構築していく過程を書いていきたいと思います。まずは構想編です。記事を書いたときに甘かった部分をもう少し詰めながらやっていきます。

 

要求するスペックは?

前回とはあまり変わりませんが、ちょっと拡張性を考えて以下の条件にします。

  • NASストレージ部分はRAID6(RAID Z2)による障害に対する耐性をつけること
  • OS保存部分も障害耐性をつけること
  • 10GbEへの拡張を考えてPCI Express x4以上が使えるスロットが2つ以上ついていること(LAN+SATAインタフェース)
  • Onboard LANからWakeOnLanが使えること
  • 仮想PCが使えるレベルのCPUおよびメモリがあること

さて、この条件をつけると前に考えた条件からどの程度変わるのでしょうか?

 

NASのストレージおよびインタフェースカードについて変更できる余地はなし

価格的な問題でこの2種類を組み合わせるしかないと思います。

Seagate BarraCuda 3.5″ 8TB 内蔵ハードディスク HDD 2年保証 6Gb/s 256MB 5400rpm 正規代理店品 ST8000DM004

HDD側はこれ一択。値段も前回の記事を書いたときとほぼ変わらず14,500円ほど。保証期間が2年間と意外と短いのがネックかも。

 

玄人志向 キワモノシリーズ SATA3 10ポート増設インターフェースボード SATA3I10-PCIE

インタフェースはやっぱりこれ。8TBのHDDをつないだときに正常に容量を認識できるか?は口コミなどから確認できていないのでちょっと怖いところではあります。

 

CPU・マザーボード・メモリの種類が少し増えている

今回考える余地があるものその1。CPUはIntelが第10世代(Comet Lake)が出ていますのでそちらを使えば2万円以下でもSMTでスレッド数は伸ばしやすいですし、AMDもコア数が多いのに安いものがそれなりにあります。が、今回の場合はPCI Expressスロットが使えなくなることや、サーバ用途にグラフィックカードを追加して部品点数を増やすのもどうかと思うのでCPU側にグラフィックを内蔵しているものが優先になります。そうするとCPUの候補は限られます。

  • Intel Core i3 9100
  • Intel Core i3 10100
  • AMD Ryzen 3 3200G

このくらいです。まあ、Comet Lake系が一つ増えているのがありがたいところですか。

メモリはDDR4 16GB(8GB x 2)であれば大丈夫だと思いますのでこちらはあまり考えないようにしています。

そしてマザーボードがやっかいです。特にちゃんと確認しないと「PCI Express x4以上スロットが2個」「WakeOnLanが使える」の条件が満たされていないものを選択してしまうことになることに注意しましょう。例えばCometLake対応のマザーボードをkakaku.comで順番に順番に並べて、この条件に当てはまるものを追いかけると、

  • ASRock B460M Pro4
  • GIGABYTE H470M DS3H

などと、安いものでは意外と候補数が少なくなりますし、店頭で購入する場合はこの条件が満たされているかどうかをチェックするのが難しいですので。まあ、今回の場合はマザーボードに付属しているSATAの本数を考える必要がないことが楽な点ですね。無理にマザーボードのSATAを8本にしてインタフェースカードで2本追加、を考えると値段が大変なことになります。

 

OS用のHDDはNAS用がいいのですが…

構想時に少しだけ迷っている点。一応NAS用で4TBx2のRAID1の予定なのですが、どうせRAID1にすることと、NASストレージ部分が保証期間2年ものでくみ上げることを考えると「NAS用じゃなくてもよくね?」という思いが少し出てきています。値段差が2倍位するのでちょっと気がかりな点になっています。なお、容量の関係でM.2 SSDをOS用に、というのは考えていません。こちらを使えればケースの制限がさらに楽になるのですが…。

 

ケースもNote804にこだわる必要がないかも

今回考える余地がある点その2。HDDを8台(+OS用2台)もつかうので、3.5inchに入れたいな~と考えていたのですが、ショップでケースを軽く見回ってきたときに思ったことが、「NASストレージのHDDは3.5inchベイに入れればいいけれども、OS用については5inchベイ部分にマウンタをかませてあげれば3.5inch x10のケースでなくても3.5inch x8 + 5inch x 2のケースで安いものがあれば問題ないのでは?」ということです。こちらの方がケースサイズは大きくなりますが、その分配線の取り回しがしやすくなったり、マザーボードにATXサイズのものが使えるようになるということで選択肢が増えるのが利点です。これを踏まえるならケースの候補は

  • ANTEC P9 Window
  • Fractal Design Define R5
  • Fractal Design Node 804

あたりまで増やすことができます。ちなみに上の2つは先ほど言った「3.5inch x8 + 5inch x 2」タイプのケースです。こちらの2つはNote804より2,000円前後は安いのですが、マウンタを必要とするためその分を追加すると値段的にはあまり変わらなかったりします。しかも上の2つは見回ってきたショップにおいてあったので通販で買わなくてもいいのが楽なところです。

 

電源は普通に用意することとして、ケーブル類が大変

まあ、電源は一応600Wレベルのものがあれば問題ないでしょう。最後はケーブル類です。特にHDD用の電源ケーブルは100%不足することがわかっているので分岐ケーブルを購入することになります。二股分岐のものx4が最低ラインで、電源側のSATAコネクタが6個より少ないとさらに必要という大変なものになります。さらに言うならSATAのケーブルもかなり必要です。70cmレベルのものx8くらいいるので、これらだけで10,000円くらいします。これが意外と見逃しやすい出費となります。どうにか現行NASサーバから奪ってこれないか?と考えていますが…。余っているケーブルの本数なども確認しないとだめですね。

 

さて、これらをどう組み合わせるのか?

ちなみにこの記事を書いている段階ではまだ購入はしていませんので、ショップを見回りながらもう少し詰めて購入していきます。すべて購入したらまた記事にしたいと思います。

 

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