高校生クイズの難易度の考察

前回の記事を書いてからしばらく高校生クイズに関していろんなものを見てきたのでちょっと考えてみようかと。

ここ数回の高校生クイズの難易度について

ここ数回はサプライズもなく似たような難易度ですね。いわゆる「東大生正答率(一桁)%の問題」とかですよね。

つまりは通常高校生では答えられない様な問題を出して問題を解かせる・・・のが趣旨になっていますよね。

準決勝の場合は数式はいいとしてもすでに「古代文字や失われた言語の解析」という言語学者並みの問題が出ていますよね。

自分でもさっぱりですよね。正答を出されても意味がわからないですし。

で、それ以前の問題は

もっとわかりやすい問題、つまりは「受験生であればだいたいの人間が答えることができる問題を解いてゆく」難易度だったと記憶しています。

早押しにしても普通に芸能系の問題も混じっていましたし(某年度の決勝の回答が某アニメであったことはとある場所には知れ渡っていますし)、

その要素を抜いてもセンター試験よりちょっと難しいかな?という問題くらいしかなかったはずです。

それを決勝以外はアトラクション的な要素を入れて解くというやり方だったはずですが・・・。

実際に見ていて思ったのは

前回の記事では

ま、「高校生クイズ」ならある意味この方が正しいのかもしれませんが。とくに十年前前後の形式のように妙に運や体力が結果に左右するような形式から見れば

本当に純粋な勝負になっているというのはいいことだと思います。

とは書きましたが、「こちら側」から見る分にはちんぷんかんぷんだったと思います。問題の難易度が上がることでエンターテインメント性がなくなった、ということでもあります。

私の「感想」しては、実は

そんな回答を答えられるんだ~。すごいよね~。

位しかなかったりします。夏の甲子園とかを見ていて「すごいな」とかそのレベルの感想です。

実際、自分が全くわからない問題を見て、それが解かれている様子を見て、かつ「その問題が研究レベル(を超えるものもある)であり、ほとんどその答えが必要とされる状況がない」のであれば感想なんてそんなもんだと思うのです。

昔はもっと見ていておもしろかった、というか各グループの交流やら人のつながりやらそういう要素もあったような記憶があるのですが・・・。

クイズの難易度の上昇による高校生クイズの「エリート化」

あまりこういう書き方はしたくないのですが、どう見ても「エリート化」しているという書き方が適切であるとしか思えないのですね。

つまり、

東大生を狙って勉強している人間はこれだけすごいんだ

という「勉強ができる人間が問題が解ける様子を「俺たち天才とおまえら凡人は違うから勝手に入ってくるな」の意味の元排除している」用にもとれる番組になっている感じもします。

今の制作者側にそういう意図があるのかどうかは不明ですがね。

難易度が上昇する前の場合でもそういう意味がとれる場面ももちろんありますが、「東大生でも解けない問題」=「凡人では解けない問題」というのがどうも価値基準になるのが微妙だと思います。

完全に間違っているとは言いません。だからといってあっているとも言いません。自分のひがみの可能性もありますからね。

ただ、むやみやたらに「東大」を連呼しているとどうもそう見えてならないのが私の気のせいなのかな?と思う瞬間です。

東京大学が日本人にとってもっとも優秀な大学であるという認識である、という前提の元の考えですが。

クイズである以上正解できる人と正解できない人がいるのは当然で答えられない人を擁護するわけではありませんよ。

高校生クイズの次のあり方を考える

来年はこの路線を継続して「エリート」を発掘し続けるのか、それともまた別のものをつかもうとするのか、興味があります。

かなり悪い表現で表記しますが、

昔の場合はどちらかというと様々な知識(雑学も含む)を持っている人間が勝ちやすい構図で、「優秀なゆとり」を探す手順に近いです。

今の場合はゆとり脱却からの「ただの学問馬鹿」を探す手順に近いです。

どちらも様々なクイズに答えられるだけのすごい人を探すところは同じですが、その評価の受け止められ方は各業界でかなり差があるものだと思います。

何度も言いますが、どれがよいと言うのはそれぞれの立場や性格によって違うので一概に決められません。それはわかってください。

最後に

私のスタンスはあくまで中立で物を考える、です。

つまり、高校生クイズがここまでの難易度で行われ、放送されていることがいいことなのか悪いことなのかはよくわかりません。それを考えるのは私ではないはずです。

ただ、主催者はどの方向を向いてこのような問題を作っているのか非常に興味があるところです。

という一種の考察でした。異論は認めます。


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