数学的に考えた並列世界論(個人的考察)

というわけでTwitterでも少し書きましたが数学的に考えた並列世界がどのようになるか、という物です。ちなみに半分哲学的になっていますし、あくまで「私が考えた」数学的に考えた並列世界ですので遊びの要素が混じっていますし、間違いは多々あると思います。後で意見などあれば修正していきます。まあ個人的意見程度にとらえてもらえれば良いのでは、と思います。これがきっかけで研究が進んだらおもしろそうだな、とは思いますが。

 

書くきっかけは?

一応書くことは決めていたのですが、実際に書こう、と決めたのは「時間」の謎について解明しようと試みた8つの仮説や理論 – カラパイアを読んだからでした。時間に関しての考え方を紹介していたからと、もう一つは上の考え方がこのページの2.で示されている「位相幾何学的時間論」の一部なのかな、と考えたからです。数学がある程度わかり、並列世界論に関して興味があるひとはこの意見を読んでみるとおもしろいと思います。

 

まず状態の設定から

これ、状態を決めるのがとても難しいですね。一応私はこの意見を書くときに以下の様に状態を設定しました。

  1. 今現在、私たちの住んでいる世界をWとする。このWは以下の様な形の元を持つ。

    ただし、はW上の位置ベクトル(。仮定では3次元としているが、実際は3次元より大きいかもしれない)は時間を表す。
  2. このとき、Wにはある位相を設定することができる。これを用いてを構成し、位相空間と見なす。
    この位相は最低でもおよびとなる写像を考えると、には通常の距離位相を入れることができるので、これにより誘導された位相を定めることができる。
  3. この状態を設定するとWの元としてこの世界でおこる全ての位置における事象を考えることができる。

という状態になります。これが第一段階です。

 

このままだと並列世界を考えることができないので

この世界Wがまた別の世界からの写像である、という考え方を取ります。具体的には以下の様に設定します。

  1. (いわゆる「神の視点」から見た)上位世界をVとする。このVは以下の様な形の元を持つ。

    ただし、はV上の位置ベクトル、はV上の時間ベクトルであり、とする。
  2. このVに対しても位相を設定して位相空間を構成する。(ちなみに、このときどうやって構成すれば良いかが出てこなかったりする。構成はできるはずなのだが…)
  3. このように設定すればVからWへの全射である写像fを考えることができる。これは

    の形となる。

となります。ちなみに、この中で出てきたVがいわゆる「事象空間」と呼ばれる物だと思っていただければOKです。

なお、4.でそれぞれをベクトルと書きかましたが、ベクトルでなくてもよいかもしれません。何らかの集合の元で、その集合の濃度が実数の集合の濃度以上でその集合に位相が入っているのであればV上で位相空間を構築することはできるはずですし。

 

で、これを設定するとなぜ並列世界が説明できるのか

まず初めにこの状態を設定したときの写像fを見てもらえれば良いですが、写像fは全射である、という仮定はありますが単射である、とは言っていません。つまり写像fによる逆像を考えてみれば分かりますが、これが複数に対応していてもかまわない、つまり同じ時間の同じ場所に対応する事象は複数ある、という状況を考えることができます。

もっと簡単に言うならV上での時間は時間ベクトルの形でなので、例として(名称としては時間平面でしょうか)を考えると、となる写像をとることができます。こうすると事象空間側ではの部分だけ時間に対して自由度があるのでこれが時間に対しての並列を表している、ととらえれば並列世界が説明できることになります。(ADVゲームの攻略チャートがこの形ですね)これは例ですので事象空間において時間が平面かどうかは不明です。空間かもしれないですし、それ以上かもしれませんし。

ちなみに、それぞれの空間に位相を入れたのは、「それぞれの事象がどのくらい近いかを判別できる材料を与えるため」だったりします。位置における近さは判別可能ですが、事象における近さをどう考えるかが難しいため、それを位相によってあらわそうというわけです。W上で時間的にループしていたとしてもV上で事象として近い(つまり状態が似ている)ということを考えるためですね。位相の本質をうまく使った表現の一つのような気がします。

一応時間の進み方が今現在の世界に対して事象空間側でどう見えるのか、やタイムスリップ・タイムリープ・事象のループなどもこのモデルを使って考えることはできると思います。また時間の次元を考えるときにはベクトル的な次元だけではなくフラクタル的な次元を考えてもいいと思います。フラクタルを考えることで事象のループを考えやすくなるかも…。

 

個人的には「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」からの続きのようなもの

この中で出てきた「時間は可逆だが歴史は不可逆」という言葉の本質をとらえようとしていろいろとモデルを考えていましたが、数学的な考え方を入れるとどうなるか、をやってみましたがいかがだったでしょうか。この言葉の意味は数学的には「事象空間Vにおいて、写像fによって今現在の世界の流れに対応する関数gを考えると、現在の世界Wでは時間がまき戻るという状態があったしても事象空間V上では一本の連続した線の関数を考えることができ、これを考えるとこの関数はあるパラメータをつかって書くことができる。このため可逆ではない。このことを指して「歴史は不可逆である」となる」といったところでしょうか。

ちなみにADVゲームで考えるともっとわかりやすいです。この言葉の意味は「ゲーム内の時間はセーブおよびロードにより移動可能であるが、それをプレイしているプレーヤー自身の「経験」は元に戻すことはできない。これを歴史と考えると歴史は不可逆である。またゲームによっては別ルートのシナリオの結果を用いて進めるものもあるが、これも同様にして不可逆性をもつ」というところでしょうか。(これをゲーム的に表すとどうなるか、をゲームシステムとして組み込んだ作品だったわけですが、だからこそ、というところですね)

いろいろと難しい説明をしてきましたがいかがだったでしょうか。ADVゲームの中でも時間の要素が関わるものは大好きで、それぞれのシナリオライターがどのような発想のもとでこういうことを考えるのか、またそれをどうやってゲームシステムとして起こすのか、を考察していたらこんな状態になってしまいました。少々行き過ぎのような気がしないでもないですが。

 

そういえば、この作品リメイクされるらしいですね。様々な事情があることは知っているのでリメイクはあきらめていたのですが…。個人的には期待しています。

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